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カテゴリー:司法書士 の記事一覧

私の遺言執行をお願いします。

「自分の生涯に悔いはないです。ただ心残りだったこの家のことと、自分自身の整理ができて、ほっとしています。本当に今日はありがとうございます。そして、この先お願いします。」

年齢としてはまだまだ若い、初老の紳士はそういって、少し目をつむり、天井に目をやりました。

熱い目頭の先に広がる光景は、彼の歩んできたいろいろな情景が涙で滲みながら広がっていることに間違いはなく、その短い時間の濃さは筆舌に難いものです。

先日、公正証書遺言作成の証人として、公証人とその現場に立ち会いました。

インフォームドコンセントは余命を知らせるだけの怖いものではく、人は幸せにできる手段の一つと教えられました。

幸せを真剣に考える時間を一緒に共有でき、そして期待に預かれる司法書士の仕事というものは、まだまだ僕の知らない可能性と醍醐味が詰まっていそうです。

期待に応えられる、しっかりとした仕事をできるよう、襟を正し、さらなる精進をすると約束せずにはいられません。

 

 

 

 

 

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あれ?

これは商号に記号のように使って良かったっけ?

取り扱った謄本で、変わった登記名義人表示変更登記がされていたので、目にとまりました。

「何々産業株式会社」から「何々産業.株式会社」へ

マスコミでも取り上げられる大きな会社さんです。

日本語であっても字句を区切る必要がある場合には符号として「・や&や’」等は使えます。

でも、つい最近までアルファベットさえ使えなかったのに、商号の表示の規制緩和には目を見張るものがありますね。

ただ、個人的にはこのような商号は「.」の見落としにつながりそうで(ここで同一商号性等でもめたくないし・・・)、あんまり流行ってほしくはないなぁと、ほのぼの感じました。

 

 

いくらで売ればいいでしょう?(路線価)

高齢のお母さんが子供から訳あってお金を借りた。

もう少し丁寧にいえば、支払義務はお母さんにあるけど、支払うことに子供にメリットがあるから、子供が立て替え払いした。

そんな案件、その借りたお金とお母さんが持っている土地とで代物弁済したいとの内容の相談がありました。

まぁ、細かい内容や経緯は記載しませんが、その土地の価値(代物弁済をするための価格)を正しく教えて欲しいとのこと。

他の兄弟もいるだろうし、相続の際にケンカの要因にもなりかねないから、僕としてはこの親子が正しい判断をして来所されたと思います。

で、私に降りかかってきた業務

「評価証明の価格と路線価の価格等から、適正な価格を調べること。」

う~ん、路線価ですか?(やったことないなぁ、大丈夫かなぁ・・・)

と、思っていましたが、意外とさっくり計算ができました。

国税庁がしっかりした説明をしたページをお持ちでした (^0^)/

ちなみに路線価は贈与税等の計算で使う価値判断であって、取引価格との関係は特に法律上ないのでご注意を。

売買価格は原則通り、当事者の合意によって決まりますからね(もちろん例外もありますが)☆

もし、それでも路線価を知りたい人は下のページが便利です!

http://www.rosenka.nta.go.jp/

債権法改正の動向1 

・・2 があるのかは未定

 

ええ、きっと好きなんですよ、研修。

今日は日本司法書士会連合会中部ブロック会の研修がありました。

なんだか長々しい名前の研修ですが、民法改正に携わる山野目教授が直接出向いて内容を説明してくれるのだから、聞かなきゃ損との判断の元、参加してきました。

講義内容がホットであること、話が面白いこと、聞いているだけで頭が良くなったような気さえさせてしまうあたり(実際に知識の習得は甘い話ではないですよね・・・)、流石といったところです。

話の上手い講師をそろえた中央新人研修の中でも記憶に残る講義だったのですが、今回も満足させていただきました。

まだまだ、僕が知識の習得に至ってませんが、超簡単に要旨をまとめると

☆☆☆

改正原因 時間の経過(現在の時代に対応するため)・リーガルアクセス向上のため・国際的動向

改正検討の対象 ●1 債務不履行における損害賠償は、現行法上の債務者の帰責事由が必要である。そこで、いわゆる過失責任主義をやめて、債務者に帰責事由がなくても契約の範囲内の責任は債務者が負うようにしようというもの

(つまり、飛騨牛A5等級の焼肉を食べたつもりの甲さんが実はオージービーフを食べていた。焼肉店乙は卸売り業丙から間違いなく飛騨牛A5等級だといわれて肉を買っていた。甲さんは現行法上は焼肉店乙に対して文句を言っても、乙は卸売業丙のせいだといって責任逃れをしてしまう。それでは甲さんが直接卸売業者に文句を言わなくてはならないというの、素人のCさんには酷だ。だから、焼肉店乙が甲さんの責任をとる。で、焼肉店乙はプロ同士、卸売り丙にちゃんと損害賠償すればいい、、、という内容)

 

と、ブログで紹介するのは意外と大変だなぁ、、、

今日は一つだけにしておきます。(勝手に疲れてしまいスミマセン)

まぁ、まだ民法が実際に改正されるのは先ですから(まだ改正されるとも決まった訳でもないですしね)、おいおい紹介していきますね (^^;)

調査とは、ある事象の実態や動向の究明を目的として物事を調べる事。ならば、、、

せっかくの祝日は有効に活用してなくて!

そう心構えて行動できるのは、前向きなものです。

そして、せっかくの祝日にがっちり研修があることに、ちょっとがっかりするのも、前向きに自己研鑽している証拠なのです。

と、自分を鼓舞しながら、遊びの予定を繰り上げ変更し、今日は青年司法書士会が主催する「表題登記」の研修に行って来ました。

登記といえども、表題部の登記は司法書士の業務範囲ではないので、日頃から能動的に情報集めをしておかないと、いざという時の初動に差が出るものです。

土地家屋調査士さんは何をどのように、そしてどれくらいの時間と費用で仕事をしてくれるかという基本的なイメージできないと、自分も依頼者さんも困っちゃいますからね。

 

で、今日、研修素材のQ&Aを見ていて、思ったこと。

「Q 耐震強度、建物の評価、地質調査を土地家屋調査士さんに依頼したいのですが・・・」

「A 土地家屋調査士の名前から連想してしまいそうですが、法令上、土地家屋調査士の業務ではありません。」

確かに。(^^;)

 

自分が司法書士をしていて、隣接法律職たる土地家屋調査士さんの業務のイメージは比較的常識があるほうなのかもしれません。

一般的には司法書士以上に、名前によって業務内容がイメージしにくいのかもなぁと、ちょっと微笑ましく思ってしまいました。

お互い、自分達の資格の説明を一生繰り返さなくてはならないようです。。。。