民事信託を取り扱うとういう司法書士が増えつつあります。
また、司法書士に限らず、弁護士や行政書士でもセミナーを開催する人が増えてきました。
まだ運用方法が未知数であることも多いので、どの士業でも、取り扱いをする人間の力量はまちまちです。
「民事信託」が民法では不可能であったことを、まるで魔法のように解決してしまうようなことを言う方がいます。
それは、一部そうなのかもしれませんが、一部困ったものだと考えています。
正しく運用することで、救われる人、メリットのある人、大げさに言えば、幸せになる人もいます。
また、このままでは困るので、それを避けることができる人、使うべき人もいると感じています。
そのため、民事信託を取り扱うのであれば、どの士業であっても、しっかり信託法、信託業法等の諸法令を精通し、遵守し、誠実に対応すべきです。
そんな思いで、いろいろな団体が立ち上がり、いろいろな検討がされています。
その中でも、本流の一つであろう、「一般社団法人民事信託推進センター」が「一般社団法人民事信託士協会」を設立しました。
そして、民事信託の正しい活用と普及を目指した第一号の「民事信託士」の合格通知が本日なされました。
司法書士浅井健司も民事信託士検定をクリアし、合格しました。名古屋で唯一かと思います。
というより、検定会場に全国の受検者が全員集まることがありましたので、東海圏、中部圏で唯一になりそうです。
詳細な発表はまだなのですが、全国で20名弱になるかなぁと感じています。
もっとも、年明け、民事信託士協会の社員とならなければ、「民事信託士」の名前はつかえませんので、それまでは、ただの合格者です。
(というわけで、第一期登録者もいないので、平成27年12月25日現在この世に民事信託士はまだいません。)
民事信託士は弁護士または司法書士のみが受検できる、門戸の狭い資格になっています。
また、検定を受けるにも、事前に半年ほどの研修にコツコツ参加したり、レポート出したり、
また検定自体も丸二日間みっちり審査を受け、指導も受けつつ、
最後にまた課題(民事信託契約書2本)を提出させる、なかなかのスパルタっぷりでした。
興味深い話も多く、最先端の情報も収集できたと感じたので、楽しかったのですが、
合否のある話なので、その点は、体力的に精神的にそれなりに辛かったです。
「民事信託士協会」の思惑はいろいろあるかと思いますが、その資格者のレベルを高いところで維持したい、
普及はしたいが、堅実に進めたいというところでしょうか。
その礎になれるように、これからも攻めの取り組みでいきたいと思います。
まだまだ民事信託の広がり、活用はこれからです。
この民事信託の実務が社会にとって素晴らしいと言って貰えるように、しっかり頑張ります!
「民事信託」を語ると、少し長い文章になってしまうので、また改めて記事にします。