能力を引き出してくれる相手
食後のデザートは友人からお土産でもらった「神戸プリン」
アルミの容器にぴったりと密封されています。
カラメルソースが添付されているところ、これをかけて食べることには違いありません。
でも、容器にはその余裕はなく、そのままかければ、流れ落ちてテーブルを汚します。
先にいくらかほじくり出して、そのくぼみにソースをかけようとも思いましたが、なんとなく美的に他の選択肢を考慮したくなりました。
で、妻は皿の上に、ちょっとスプーンでプリンの端を押さえつつ、上手く容器の隙間に空気を入れて、「プリッンッッ!」とまさに気持ち良く設置しました。
で、僕も同じく、プリンを容器ごと逆さまにして、容器の間に空気を入れようと・・・
「コッッゥッツ、ガッチャッッッ!!!?」
不意にアルミの容器が潰れました。。。。
えぇ、だいぶ激しく。
イメージは十円玉を指で曲げてしまったかのような完成度。
砕けるプリン、飛び散るプリン、固体としては認めにくい状況になってしまったプリン。
事故です。
惨劇です。
アンビリーバボーです。
でも、それを皿の上に集めて、何事もなかったようにまとめてみます。
「よせ豆腐みたいで、いまどきオシャレな居酒屋の杏仁豆腐もこんな感じで出てくるよね?」
と、正面に座っている妻に言ってみたものの返事はありません。
数秒後に
「ん~」
とだけの、コメントを頂きましたが、僕とプリンに可哀想な視線が送られました。
知ってる、
形は崩れても味は同じ。
口に入れば、形も同じ。
けど、おいしそうなのは君のプルルッンなプリン。
ごめんよ、僕の神戸プリン。
せっかくおいしく生まれてきたはずなのに、その実力を引き出せない男で。。。。